2012年3月に初演された創作影絵人形劇「極楽金魚』は向條英梨奈氏の独特な風合いの影絵人形と一人で語りと人形操作をこなす吉岡紗矢氏の驚くべき熱演で好評を博しました。
「二つの舟」はその劇の中で作られた歌を元に作られたものです。「この〇〇は誰の××」と連呼する箇所は芝居では語りで、メロディにしたのはこの曲独自の工夫となっています。
『極楽金魚』という劇の中では、長者の息子の身代わりとなって病気をうつされる「おさき」という少女の叫びとして語られる言葉ですが、歌として独立させると当然文脈がわからなくなります。そのため、初めて聴く人にでも共有できそうな新たなニュアンスを込めたつもりです。
展開をあまり真剣に考えずに作り始めたせいか、長い付き合いの作品にも関わらずアレンジ的には一番苦労しました。
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